食事の一品にもなりそうな具だくさんスープ
中華料理のコースで「湯」とあれば、それはスープのことです。
多くのお店では「湯」ではなく、スープとして案内されていることが多く、コースに1つ組み込まれている場合もあれば、宴会の予約時に複数の中から選べる場合もあります。
スープというとコンソメなどのサッパリしたものや、ポタージュスープなどの濃厚なものが思い浮かびますが、あくまでも汁物の位置づけで、メインとして楽しむのではなくサイドディッシュの位置づけです。
ですが、中華料理のスープは具もたっぷり入っており、様々な出汁や具材のうまみととろみなどでおかずのようなボリュームがあり、多彩な味わいが口の中で溶け合う、レンゲが止まらなくなる美味しさです。
中華料理を楽しみにされている方ならスープにも期待している方も多く、お店のこだわりある手の込んだ味わいを楽しめます。
手をかけた滋養あるスープ
日本のスープである出汁は昆布やかつお、干しシイタケなどを使い、西洋では野菜などのフォンドボーやチキンや牛などのブイヨンを使って作りますが、中華の場合は素湯と呼ばれる精進スープを除き、動物性の出汁が基本になります。
鶏を丸々一羽使って煮込んだり、豚の足や内臓を包んでいた網膜などを使うなど動物性の旨みのある部位をじっくりと煮込んで作られています。
これにそれぞれのスープやお店のこだわりによって、八角などのスパイスやクコの実などの漢方材料を加えたり、生姜なども加えて作っていきます。
具材にも鶏肉や豚肉、牛などの肉類をはじめ、海老やイカ、ホタテやアワビ、フカヒレなどの魚介、卵などをふんだんに使って、具沢山で滋養あるスープが出来上がります。
まさに食べるスープです。
人気の定番スープ
中華料理でもコーンスープがありますが、コンソメにコーンが浮かんでいるとか、西洋風のコーンスープやポタージュとは異なり、溶き卵が入った濃厚なポタージュ風スープで、一度食べると病みつきになる方も多いです。
そのほか、蟹肉入りコーンスープや海鮮コーンスープなど、コーンスープといってもコーンばかりではなく、魚介や卵などとブレンドされたものが多く、馴染みのあるコーンスープとは違ったテイストが楽しめます。
そのほか、シンプルな溶き卵とニラなどを使った玉子スープや、酸味の利いたタイプも王道でスーラー湯や豚肉サワースープなど、さっぱり目のタイプもおすすめです。
滋養ある地鶏の漢方スープをはじめ、人気の高いフカヒレスープや高級感ある鮑のスープなども代表的な湯です。