角がないことで縁起をかつぐ
中華料理の宴会では円卓のテーブルをみんなで囲んで食べることが多く、四角い形のテーブルはあまり見かけません。
これにはいくつかの納得できる理由があるのです。
まずひとつめに、「角がなくて丸いものは縁起が良い」ということが関係しています。
宴会では多くの人が一緒に食事をするので、できるだけ和やかに緊張することもなく過ごしたいものでしょう。
また集いの間トラブルもなく、円満であれば何よりです。
丸いテーブルは見た目も緊張感を感じにくいですし、「円満」や「円滑」などの言葉があるように「円」は物事がスムーズにいくことを意味します。
楽しい宴会は縁起の良い丸いテーブルを活用して行うのが良いと、中華料理の世界では考えられているのです。
角がないとテーブルの移動もしやすい
中華料理の店舗によっては広いスペースの所もあり、そのような店には多くの客が集まります。
場合によってはテーブルの数を急きょ増やさなければならないこともあるでしょう。
テーブルを運ぶときに四角いテーブルの場合は何人かでテーブルを持ち上げて運ぶことが一般的ですが、それでは店員数も必要ですし重くて労力もかかります。
ところが丸いテーブルであれば、テーブルを倒してコロコロと車のタイヤのように回しながら押して運ぶことができます。
この運び方であればスタッフ1名でも運ぶことが可能で、忙しい準備にも手間がかからずに済むのです。
円卓はお店の人たちが働きやすいようにと考えられた便利なテーブルでもあるのです。
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みんなで和やかに楽しく会話ができる
中華料理は「大勢で楽しく会話をしながら賑やかに食べるもの」とされています。
円卓が使われるのは、みんなが楽しく食事をするためというのが何より大きな理由なのです。
丸い形のテーブルであれば端がないのでみんなの顔が見えやすいです。
四角いテーブルは端の人同士は会話もしにくいですが、丸ならばみんながコミュニケーションを取りやすいでしょう。
さらに円卓には回し台が付いているので、ぐるぐる回すことでそれぞれみんなが好きな料理を取りやすく、気取った形式にもなりません。
中国人は家族を大切にするので、言い争いもなくみんなが和やかな気持ちで食事できるようにとこうした丸い形のテーブルが考えられたのです。
日本でも中華料理を食べるときは、円卓の本来の意味や目的を知ってみんなが気持ち良く食事できるようにマナーを守って過ごすことが大切です。
美味しい料理はみんなの笑顔やコミュニケーションでよりいっそう美味しくなることでしょう。